参考書選びは、各科目の学習ポイントに合わせたものを
2021年度合格
慶應義塾大学法科大学院・既修 2021年修了
憲法は
判例学習が命ですので、
横大道聡『憲法判例の射程〔第2版〕』(弘文堂)がお勧めです。
民法は、
要件事実の理解に尽きると個人的に思っていました。
大島眞一『完全講義 民事裁判実務の基礎〔第3版〕上巻』(民事法研究会)は必読かと思います。
刑法は、司法試験のネタ本ともいわれる
『刑法事例演習教材〔第3版〕』一択です。
刑訴は、最近第三版もでたこともありますし、いわゆる
古江本(古江頼隆『事例演習刑事訴訟法〔第2版〕』(有斐閣))は絶対にやった方がいいと思います。
これらを含めて、おすすめしたい書籍は以下の通りです。
2021年度合格者が使用した、おすすめの書籍
科目 |
おすすめの書籍 |
憲法 |
・横大道聡『憲法判例の射程〔第2版〕』(弘文堂) ・木下智史ほか『基本憲法Ⅰ』(日本評論社) ・岡山大学法科大学院公法系講座『憲法 事例問題起案の基礎』(岡山大学出版会) ・大島義則『憲法ガールⅠ・Ⅱ』(法律文化社) |
行政法 |
・中原茂樹『基本行政法〔第3版〕』(日本評論社) ・橋本博之『行政判例ノート〔第4版〕』(弘文堂) ・大島義則『行政法ガールⅠ・Ⅱ』(法律文化社) |
民法 |
・大島眞一『完全講義 民事裁判実務の基礎〔第3版〕上巻』(民事法研究会) ・潮見佳男『民法(全)〔第2版〕』(有斐閣) ・潮見佳男ほか『民法改正Before/After』(弘文堂) ・田中豊『論点精解改正民法』(弘文堂) ・犬伏由子ほか『親族・相続法〔第3版〕』(弘文堂) |
商法 |
・小林量ほか『事例研究会社法』(日本評論社) ・高橋美加ほか『会社法〔第2版〕』(弘文堂) ・伊藤靖史ほか『事例で考える会社法〔第2版〕』 |
民事訴訟法 |
・越山和広『ロジカル演習民事訴訟法』(弘文堂) ・三木浩一ほか『民事訴訟法(LEGAL QUEST)〔第2版〕』(有斐閣) ・田中豊『論点精解民事訴訟法〔改訂増補版〕』(民事法研究会) |
刑法 |
・大塚裕史ほか『基本刑法Ⅰ・Ⅱ〔第2版〕』(日本評論社) ・橋爪隆『刑法総論・各論の悩みどころ(法学教室ライブラリィ)』(有斐閣) ・井田良ほか『刑法事例演習教材〔第3版〕』(有斐閣) ・島田聡一郎ほか『事例から刑法を考える〔第3版〕』(有斐閣) |
刑事訴訟法 |
・古江頼隆『事例演習刑事訴訟法〔第2版〕』(有斐閣) ・川出敏裕『判例講座刑事訴訟法(捜査・証拠篇)』(立花書房) ・川出敏裕『判例講座刑事訴訟法(公訴提起・公判・裁判篇)』(立花書房) |
憲法の要である判例学習を効率的に進めるなら 修了生サポートシステムの詳細を見る
"薄い本"は、答案に使える記述の宝庫
2021年度合格
大阪大学法科大学院・既修 2021年修了
私は
信頼のおける薄い本の記述をなるべく正確に頭に入れるという考え方だったので、基本書は薄い本ばかり重宝していました(
宍戸常寿ほか著「憲法学読本」(有斐閣)、
潮見佳男著「民法(全)」(同)、
山口厚著「刑法」(同)など)。コンパクトにまとめられていてかつ不正確な部分が一切ない本は、それ自体が
答案に使える記述の宝庫になると思います。ほかには、
古江頼隆教授の「事例演習 刑事訴訟法」(同)は良著だと思いました。タイトルに反して教科書的に使うこともでき、読むと刑訴の答案に深みが出ます。
選び方・使い方のポイント
- 初学者段階では分厚い基本書を無理に使用しない
- 1冊を完璧にすることにこだわらない
- 使い方にも意識を向ける
1初学者段階では分厚い基本書を無理に使用しない
2021年度合格
明治大学法科大学院・既修 2020年修了
今振り返ってみて私が役に立ったと思うのは、
その科目の全体を概観できるような勉強方法を初学者の段階で取ったことです。初学者段階では
細かいところは気にせず、
一度全体像をつかむことが大事だと思います。また、初学者段階でありがちな
分厚い基本書の通読は、難しく途中で心が折れるのであまりお勧めはしません。
21冊を完璧にすることにこだわらない
2021年度合格
京都大学法科大学院・既修 2021年修了
教科書にせよ演習書にせよ、「1冊を完璧にすることが大切」、つまり「いろいろ手を出してはいけない」とよく耳にしますが、私は
いろいろな本をつまみ食いしてもよいと思います。何を書いているかわからない、自分に合わない本をずっと読むよりは、
いろいろな本を参照して、自分の中で理解できる記述を見つける方法もアリだと思います。個人的にはその方が楽しかったですし、飽き性の方にはお勧めです。
3使い方にも意識を向ける
2021年度合格
京都大学法科大学院・既修 2021年修了
本書も演習書も定評のあるものならば何でもいいと思うが、使い方の問題として、
アウトプット⇒インプット⇒アウトプット……で次第に精度を上げていくイメージを大切にしていた。これは、
点を次第に面にするというイメージでもある。
自分で「続けられそう」と思った教材を選択して
2021年度合格
慶應義塾大学法科大学院・既修 2021年修了
受験生の皆様は、受験にあたり様々な勉強方法・教材についての情報を得る立場にあると思います。私からのアドバイスは、それらに
惑わされ過ぎず、「自分が続けられそうだ」と思った勉強法・教材を信じて貫いてください。どんなに優れた勉強法でも、それを継続できなければ力を延ばすことは難しいと思いますし、
継続できる勉強法こそが優れた勉強法であると私は考えています。
【論文】民事系科目の出来具合で、合否が決まる
おすすめの教材で網羅的に勉強しよう