2025/04/23  2022/04/07

模試の判定結果をどう受け止める
合格に近づくための戦略

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TKC主催「全国統一模試」と司法試験の相関関係

 模試を受験した後は判定結果が気になりますが、模試の結果と司法試験の成績にはどのような相関関係があるのでしょうか。

 TKC主催の「全国統一模試」では、令和6年全国統一模試の合格推定圏(「短答の合格推定ライン以上」かつ「論文・短答の合格推定ライン以上」の成績であった方々)の受験者のうち、81.4%が令和6年司法試験に合格しました。この模試の成績と司法試験の結果には高い相関関係があることがわかります。

過去の受験生の実績は TKC主催模試の詳細を見てみる

模試の結果がもたらした自信

 2024年度合格 
上智大学法科大学院・既修 2021年修了

 TKC「全国統一模試」の成績と本番の試験での順位はかなり相関関係が強いため、自分が合格推定ラインに入っているかどうかはかなり重要でした。令和6年実施の模試は合格推定ラインに到達していたので、本番では自分の実力通りに試験に臨めば合格できると信じ、冷静に本試験に臨むことができました。 合格推定ラインを確認する受験生

合格圏内でも安心はできない

 2024年度合格 
立命館大学法科大学院・既修 2024年修了

 合格圏内にいる受験生の、例年の司法試験合格率との相関を見て、自身が合格圏内にいて多少安心する一方で、残り数か月で追い上げられる可能性もあることから気を引き締めることができました。

模試の結果を最大限に活用する方法

判定結果に囚われない

 2024年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2024年修了

 模試の成績については結果に囚われすぎないことが大切だと思います。成績が良ければそれまで通り勉強を続ければ良いと思いますし、悪かったとしても落ち込みすぎず復習をしっかりと行い、弱点を分析した上でその後の勉強計画に反映すれば良いと思います。
試験後の”手ごたえ”に関するおすすめ記事ならこちら:
【直前】試験の"手応え"は結果と一致する
 気持ちを引きずらない、大切な心構え

復習と弱点の分析

 2024年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2025年修了(在学中受験)

 成績表が届いた後は、自身の位置を確認し、復習に努めましょう。おそらく、このままではまずいと思う人が大半です。合格までに何点足りないのかどの科目を対策するべきか短答式試験は足切りを回避することができているかを分析しましょう。 成績表から復習する受験生

論文式試験の復習

 2024年度合格 
予備試験合格

 「全国統一模試」で出題された分野や論点が、そのまま本試験で出題される可能性もあります。実際に、2023年の本試験民事系第2問では、同年「全国統一模試」の民事系科目第2問で出題された論点と同じ論点が出題されていました。周りの受験生より不利にならないためにも、「全国統一模試」は受験し、しっかり復習することをお勧めします。

 2024年度合格 
立命館大学法科大学院・既修 2024年修了

 模試の結果については、必要以上に振り回されないよう意識し、参考情報として捉えました。ただし、成績が振るわなかった科目については軽視せず、重点的に復習を行いました。復習の際には、解説講義を視聴しながら解説を読みどのように事案をあてはめたり評価したりすれば良かったのかを徹底的に確認しました。また、採点を細かく分析し、どの部分が評価されたのか、逆に不足していた点はどこかを見極めました。そうすることで添削から自分自身の欠点を洗い出し、本番の試験までに軌道修正を図るよう努めました。

短答式試験の復習

 2024年度合格 
立命館大学法科大学院・既修 2024年修了

 短答模試は、過去問よりも難しい問題が出題されることも多いため、あまり深刻に受け止めすぎないように気を付けていました。正答率が高いにもかかわらず自分が間違えた問題は、「判例六法」(有斐閣)に書き込んだりまとめを作ったりして復習しました。

 2024年度合格 
京都大学法科大学院・既修 2025年修了(在学中受験)

 私も模試で十分な解答ができなかった問題については、徹底的に復習しました。その際には、添削の上返却された答案や、自分の短答の解答を確認できるサービス(※)を活用し、なぜ解答できなかったのか(理解不足、あてはめの不十分、時間不足等々)、把握するように努めました。

答案や短答の解答を確認できるサービス

 「法科大学院修了生サポートシステム」内の「WEB成績表」で、解答内容や問題の解きなおすことができます。その他、模試の結果や自分の立ち位置の把握、短答式・論文式の問題・解説PDF、論文解説講義・論述検討講義のWEB解説動画の視聴等まで、しっかり復習することができます。 TKC主催模試「WEB成績表」を確認する受験生 「WEB成績表」とは TKC主催模試の詳細を見てみる

勉強計画の見直し

 2024年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2024年修了

 私の場合は、短答式試験勉強の1日あたりのノルマを30問から40問に増やすことと、あまり成績が良くなかった公法系と刑事系の勉強時間を長くするように計画を立て直しました。

苦手科目<得意科目の徹底

 2024年度合格 
神戸大学法科大学院・既修 2024年修了

 結果として、合格推定ラインに入ることができ、残りの期間のモチベーションになりました。特に苦手な憲法の論文では壊滅的な点数を出しましたが、それでも他の科目で十分カバーしうることを模試で把握できたので、「残りの期間は、憲法の対策より他の科目を徹底しよう」と作戦を切り替えました。

まとめ

 2024年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2024年修了

 周りと比較しすぎないことが重要だと思います。周りにいる優秀な人を見て「自分は何も理解できていないのではないか」といった思考に陥ることもあると思います。しかし、地道に継続することが合格への1番の近道だと思います。だからこそ、これまで継続してきたことをやめずに最後までやり切ってみてください。
苦手な科目・問題への対策は、
十分にできていますか
模試の判定結果の良し悪し以上に、間違えた問題や指摘事項等の"内容"を確認して、どこに集中して対策していくべきなのかを分析することも大切です。既に昨年TKC模試で出題した短答式問題が無料で解ける「 TKC司法試験模試チャレンジを解き終えている場合も、間違えた問題に再挑戦して苦手を潰していきましょう
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