試験時間内に書ききれないケースは少なくない
2021年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2021年修了
論文は
常に本番を意識して答案を書くことが重要です。本番は時間制限に焦って実力を発揮しづらい状況になるので、時間内に書ききる訓練をしていない人は
中途半端な答案になってしまい不合格になるケースが多いです。
予備試験合格者であれば書ききれる
2022年度合格
予備試験合格
個人的な経験から申し上げますと、司法試験の問題は確かに難しいです。初見の際には
予備試験と比較してあまりにも長い問題文と答案用紙の量に面食らうかもしれません。私も最初は途中答案になってばかりでした。
予備試験と司法試験で配布される
答案用紙の枚数
予備試験の論文式試験では、各科目につきA3判の解答用紙(両面に記載する形式)が
1枚配布されます。
一方司法試験では、1問につきA4判の解答用紙が
必須科目では8枚、
選択科目では4枚配布されます。この枚数をすべて使いきる必要はありませんが、科目の試験時間内(
必須科目は2時間、
選択科目は3時間)に解答を書ききれるよう、日頃から「途中答案」を防ぐ対策も忘れてはなりません。
「途中答案」になる3つの原因
それでは、「途中答案」になる原因としてどのようなことが挙げられるのでしょうか。
1スピードの遅さ
2016年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2014年修了
途中答案に関しては、
答案を書くスピードの遅さが原因でした。
2015年度合格
大阪大学法科大学院・既修 2015年修了
本番の試験では
緊張により答案作成のスピードが落ちやすくなります。
2書きたいことがまとまらない
2022年度合格
予備試験合格
模試を受けて気付いたことですが、
普段の起案と模試の起案では意図せずとも気の持ちようが変化し、その結果模試では
答案用紙に書きたいことがどんどん増え、途中答案が頻発しました。
3時間をかけすぎている箇所がある
2021年度合格
予備試験合格
模試や答練の採点結果を踏まえて、自分がなぜ答案作成に時間を要するのかを徹底的に分析しました。その結果、字を書くスピードが遅いこと、
前半の問題を丁寧に論じすぎていることなどが課題として挙がったので、これらを克服するよう努めました。
「途中答案」解消で得られた成果
2021年度合格
東京大学法科大学院・既修 2021年修了
私は比較的最後まで途中答案の悩みを抱えていたのですが、「
法曹への道 合格応援ナビ」の記事を読んで、その原因や対処法をしっかり考え直すことができました。その記事は、
答案構成段階でまず全設問の一応の検討を短時間で終わらせ、
難しい設問を考えるのに時間をかけすぎないことをアドバイスしてくださったものでしたが、私もそのアドバイスに則り、
必ず決めた時間内に答案構成を終わらせて基本的な設問から書いていくことを実践した結果、本番では途中答案をほぼ作成せずに済み、
ほとんどの科目でA評価をとれました。
「途中答案」を防ぐ訓練法
それでは、「途中答案」を防ぐためにはどのような対策を行うとよいのでしょうか。先輩合格者の皆さんが実際に取り組んで解消した訓練法をご紹介します。
まだ自分の力を把握できていないなら
2022年度合格
東京大学法科大学院・既修 2022年修了
基本の7科目については、答案構成のみに取り組んだ。ただ、数をこなすといった勉強方法は採用せず、
時間を計ってしっかりと答案を作成した。これは、実際に答案を書くことで
適切な時間配分を体で覚えると同時に、
自分の筆力の限界を知ることを意図していた。この取り組みの結果、自分は答案構成の時間を20分程度に抑えても
5~6枚程度を書くのが精いっぱいの筆力であることを知ることができた。
スピードを上げる訓練をするなら
1試験時間の9割に設定する
2021年度合格
予備試験合格
具体的には、
1日2通ほどのペースで、
司法試験の試験時間の9割ほどの時間で答案を作成する練習をしました。普段の練習時から
時間的体力的負荷をかけて答案作成をしておくことで、司法試験の緊張状態でも焦らずに時間に余裕をもって答案作成できるようになると考えたためです。
2優秀答案を模写する
2016年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2014年修了
私は
優秀答案を模写することを繰り返して書くスピードを上げる訓練をしました。優秀答案を模写することは、その
テクニックを盗むこともできるという点でおすすめです。
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書くべき優先順位を決められないなら
2016年度合格
立命館大学法科大学院・既修 2014年修了
過去の採点実感を熟読し、試験で受験生に求められていることは何かを把握することで、
答案作成にあたって何を優先して書くかの順位付けの参考にしました。
まとめ
2022年度合格
京都大学法科大学院・既修 2022年修了
司法試験は
基本的事項を最後まで書ききれば、それだけで合格ラインに達することができる試験だと思います。分厚い参考書などを手に取る前に、これまで解いてきた過去問の分析や、超基本論点の書き方を習得することをお勧めします。
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