2022/11/24  2020/05/11

自主ゼミは、何人 具体的な方法は
おすすめの自主ゼミ開催法

在校生 修了生 過去問 ゼミ
 

自主ゼミとは

 自主ゼミとは、法科大学院等の授業以外の場で"司法試験合格"という同じ目標を持った仲間と時間を共有し、一緒に勉強することを言います。その内容や具体的なやり方については決まりはなく、ゼミによっても異なります。

自主ゼミを組むメリットとその内容

 2021年度合格 
慶応義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

  自主ゼミを組むことで他の友人に対する責任感のようなものが生まれ、このコロナ禍で仮にロースクールや予備校の自習室が使いにくくても、確実に勉強量を確保できるのでお勧めです(自分には合っていました)。以下、私が参加した自主ゼミの内容を紹介します。  
  1. 司法試験論文過去問演習ゼミ
  2. 判例百選&演習本&基本書読み込みゼミ
  3. 短答式試験問題演習ゼミ

司法試験論文過去問演習ゼミ

 2016年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2016年修了

 授業の予復習と同時並行で、既修1年目の5月から法科大学院の友人5人と自主ゼミを組んで、新司法試験の過去問題を解きお互いの答案を添削しあうという勉強を始めました。この自主ゼミの目的は、「日々の勉強のモチベーション維持」と「論文を書くことに慣れる」というものでした。また、早期の段階から新司法試験の過去問題を解き始めたのは、私が各科目全ての年度の問題を最低でも2回は繰り返し解きたいと考えたからです。

判例百選&演習本&基本書読み込みゼミ

 2021年度合格 
慶応義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

 民事訴訟法の『判例百選』(有斐閣)や『事例演習刑事訴訟法』(有斐閣)、『基本刑法Ⅰ・Ⅱ』(日本評論社)を使って重要知識を深掘りしながら確認していくゼミです。これも自分が最後まで使う論証集のブラッシュアップに大きく役立ちました。
2022年合格者が使用した参考書に関する記事はこちら:
【論文】おすすめ参考書と失敗しない選び方
 おすすめ参考書と失敗しない選び方

短答式試験問題演習ゼミ

 2021年度合格 
慶応義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

 4月の直前期に各自Zoomをつなげて相互監視しながら短答式問題集を進めていくゼミです。普段はサボりたくなるような短答式問題集の演習ですが、これのおかげで強制的に演習時間を確保できました。

論文過去問演習ゼミの効率的なやり方とは

 2016年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2016年修了

 自主ゼミの具体的な方法としては、各自が予め書いた答案をスキャンしてDropBoxで共有し、コメントを入れておくという方式を採用しました。この方法をとることで、じっくりと他人の答案を読むことができ、疑問点は事前に基本書等で調べておくことができるなど、議論の効率を良くすることができました。

自主ゼミのメンバー構成

 2020年度合格 
東京大学法科大学院・既修 2020年修了

 自主ゼミは自分より優秀な人と組むのがおすすめです。私は幸か不幸か法科大学院ではクラスのほとんどが私よりも優秀な人たちだったため、メンバー集めはあまり苦労しませんでした。こういった点が法科大学院進学の利点だと思います。また、私は自分の論文を周りに見てほしかったので、ゼミの人数2~3人と少人数にして各論文を回し読みしつつ意見を言い合うスタイルで行いました。ゼミで使う問題は多くが司法試験の過去問で、科目ごとにメンバーを変えたのも新鮮味があってよかったです。

開催頻度は週1回定期的に

 2019年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2018年修了

 私は9月~5月までは週1回友人との自主ゼミで答案を添削し合う機会を設けて、日々の勉強がだらけないような工夫をしました。添削で気を付けたのは、法的な議論はほとんどせず、三段論法ができているか規範と当てはめは一致しているか等、形式的な指摘をするにとどめることでした。

自主ゼミで扱う過去問題の年分とは

 2021年度合格 
慶応義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

 自主ゼミの友人と話し合った結果、2010年代(2010~2020)の過去問を最低一周することを目標にしました。当初は新司法試験開始当初から全て解くことも考えましたが、ロースクールの講義の勉強にも時間を割かなければならないことや、最近の傾向と全く違う問題を演習する必要性が乏しいこと、全て時間を測ってフルスケールで解答することを優先すべきだと考えたことから判断して、この11年分に絞ることにしました。

添削時に参考にしたもの

 2021年度合格 
東北大学法科大学院・既修 2021年修了

 添削の際にはTKCの「論文演習セミナー」を活用していました。対策本も利用はしていましたが、「論文演習セミナー」の解説・解答例は法務省の出題趣旨より前に出されることより現実的に書ける内容を確認できること、さらに関連して見直すべき周辺知識の記載もあり学習しやすかったです。

「論文演習セミナー」とは 「論文演習セミナー」の詳細を見てみる

開催しただけで終わらせない

 2016年度合格 
早稲田大学法科大学院・既修 2016年修了

 私は1日1答案を心掛けていたので、他の人よりもアウトプットをこなした量は多かったと自負しております。しかし、書くばかりで復習は解説を読んで終わりという事が多く、基本的な知識が定着しないという事態に陥っていました。司法試験や演習本を解くたびに、まとめノート等に出たところの知識を追加したり、より答案化しやすいように言葉を変えたりする復習を、早期からやっておけばよかったと後悔しております。
 私は司法試験の6ヶ月前から、問題を解いてはまとめノートに戻るという勉強方法を採用しました。この方法により着々と自分の実力がついていくことを実感できたので、これから司法試験を受ける皆さんは、問題を解いたまま終わりにすることのないようにして頂ければと思います。
解説や解答例等を参考に、
書き方スキルも身につけよう
自主ゼミを開催しても上手く書けなかった部分を放置しては意味がありません。次こそは書けるように、解説や書き方等について復習することも大切です。
論文演習セミナー」では、「司法試験の問題と解説(日本評論社)」に収録されている解説や解答例のPDFを掲載しているので、演習後も解説や解答例を参考に、答案の「書き方」スキルや知識を補いながら復習して着実に力を付けていきましょう
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