2021/12/09

過去問題を解いた後の復習は
本試験当日まで使える、まとめノートの作り方

在校生 修了生 過去問 参考書

司法試験過去問題の解き方の大きな流れ

 2020年度合格 
京都大学法科大学院・既修 2020年修了

 私が取り組んだ「司法試験の問題を解く」とは、下記の4つの内容でした。
  1. 実際に時間内で各科目を答案に起こす
  2. 出題趣旨・採点実感を読み込み、自分の答案を添削する
  3. 「司法試験 論文過去問答案パーフェクト ぶんせき本」(辰巳法律研究所)やその他の予備校本を使い模範答案・再現答案と自分の答案を照らし合わせる(選択科目については法学教室の答案例・解説を読み込む)こと
  4. 自作のまとめノートにまとめること
 その中で、必要最低限書かなければならないこと(逆に絶対書いてはならなかったこと)と、書くことができれば加点されたであろうこと(逆に減点事項)をしっかり把握することを心がけていました。

自作の"まとめノート"にまとめるとは

 過去問題等の問題を解いた後はそのまま終わらせるのではなく、間違えた箇所や紛らわしい知識等を自分用にまとめておくと、日々の勉強の復習だけでなく、本試験直前期や当日の見直し時にも役立つため、「やって良かった」ことの1つに挙げる先輩合格者も少なくありません。
 また、まとめノートの作り方には決まりはなく、文房具のノートに手書きでまとめる他に、主に下記3つの方法でまとめてられています。
  1. wordファイルにまとめる
  2. 教材に加筆修正してまとめる
  3. TKC法科大学院修了生サポートシステム「論文演習セミナー」にまとめる

wordファイルにまとめる

 2020年度合格 
予備試験合格

 答案作成後は解説講座(※)を聞き、間違えた箇所を別途Wordファイルにまとめていました。これらが一通り終わった後は、法務省から公表されている司法試験の出題の趣旨と実感、そしてこのWordファイルを見返すようにしていました。
※新司法試験開始後のすべての年の分について、伊藤塾の「論文過去問マスター」を入手し、新しい年から順番に、添削の特典が付いている年は、時間も計って全て答案を作成していました(添削の特典が付いていない年は、答案構成のみ)。

法科大学院の予習、授業、復習を
まとめておくなら

 2021年度合格 
神戸大学法科大学院・既修 2021年修了

 学部生の頃に予備校のテキストのみで勉強し、大学の授業やゼミに積極的に参加せず法科大学院入試で失敗した後悔から、法科大学院では授業とその予復習に集中し、教授が指定・配布する教科書や資料、判例等は全て教材にしました。最終的に「試験直前に1科目1時間で総復習ができるノート」を作ることを目指して、法科大学院の予習・授業・復習の内容1日分をWordでまとめ、期末試験の時期に1期分をさらにまとめ、年度の終わりにさらにまとめ、修了時にさらにまとめる、というように“圧縮”を繰り返す形で作りました。

教材に加筆修正してまとめる

 2019年度合格 
獨協大学法科大学院・既修 2016年修了

 まとめノートをゼロから作るのでは時間がかかるため、市販されている教材をベースに、加筆修正しましょう。短答では各予備校が出版している短答用の六法、論文では『趣旨・規範ハンドブック』(辰已法律研究所)が使いやすいと思います(憲法は『読み解く合格思考憲法』(同)、経済法は『1冊だけで経済法』(同)を使用しました)。

『趣旨・規範ハンドブック』に書き込んで
おきたい内容は

 2019年度合格 
獨協大学法科大学院・既修 2016年修了

 『趣旨・規範ハンドブック』については、大半の問題提起や理由付けを書き直し、そのまま答案で書ける形へとカスタマイズしました。また、あてはめで使える考慮要素やキーワード、考え方、論じる順等も全て書き込みました。

教材をカスタマイズしにくい場合は

 2021年度合格 
明治大学法科大学院・既修 2020年修了

 まとめノートの作成にあたっては「趣旨・規範ハンドブック」シリーズ(辰巳法律研究所)を利用しました。もっとも、このまま使用するのではなく、自分用に加筆修正しカスタマイズして使いました。またこの際、加筆修正がしやすいようにリングファイルに閉じていました。

TKC法科大学院修了生サポートシステム「論文演習セミナー」にまとめる

 2021年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

 私は書き留める際にTKCの「論文演習セミナー」にある「演習ノート」機能が役立ちました。たしかにWordファイルでノートを各自で保管するというのでも、ノートをとるという点では足りますが、TKCの演習ノートであれば、関連する判例をすぐに調べて貼ることもできます。
TKC「論文演習セミナー」の詳細はこちら:
TKC法科大学院修了生サポートシステム
「論文演習セミナー」の特長を確認する

まとめノートに書き留めておきたい内容は

 2021年度合格 
慶應義塾大学法科大学院・既修 2021年修了

 各自のノートに下記のような内容を書き溜めると良いと思います。
  1. 新たに知った知識
  2. 間違えたこと
  3. 上位答案のうまい言い回し

本試験会場の教室内への持ち込みには、
注意が必要なことも

 2021年度合格 
大阪大学法科大学院・既修 2021年修了

 もっとも、試験当日は、教室内での電子機器類の使用が禁止されているため、自分の席でリラックスしたいという方は、コンパクトな見直しノートなど、紙媒体でも用意しておくのが良いと思います。

直前期にも役立つからこそ、日頃から
まとめておこう

 2021年度合格 
明治大学法科大学院・既修 2020年修了

 重要な点等を1冊にまとめたノートを、科目ごとに作成したことで、直前期に無駄に手を広げず、今までやってきたことをざっと復習できたのでとても役に立ったと思います。
関連判例の情報も記録して、
さらなる"基礎知識の定着"に
論文演習セミナー」とは、「TKC法科大学院修了生サポートシステム」の論文式対策の演習システムで、司法試験の過去問題からオリジナルの演習問題が演習できる他、演習後には「演習ノート」機能気付きや反省点を記録できるので、まとめノートとして復習時にも役立ちます
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